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介護業界を待ち受ける市場は一段と厳しさを増すことが予想されます。業界の変遷を辿ると、措置費から介護保険制度への移行を足掛かりに、介護市場は制度ビジネスから経営ビジネスへの転換期となりました。近年、半数以上の社会福祉法人が厳しい経営の傘下にあるとされており、一義的には人材不足が最たる要因と考えます。殆どの社会福祉法人が画一的に「介護サービスの質の向上」と云ったキャッチコピーを掲げているようですが、現実的には空理空論であり、標準的サービスもままならないのが実情であると察します。しかし、逆説的には半数弱の社会福祉法人は健全経営であることの裏返しであり、ここにフォーカスすべきではないでしょうか。辛辣な物言いになりますが、経営難の原因たるものは経営者の経営能力そのものです。よって、法人の現状を打破したいのであれば経営者を代える一択ではないでしょうか。

そのような中、当法人は人材の定着率も至って良好であり、今後の人材確保に於いての懸念もなく、現在の市場は当法人にとってチャンスと捉えております。ICTやロボットの導入は、第一次産業や第二次産業にとっては効果的なハウツーと考えますが、介護はコミュニケーションなどの結晶性知能を必要とする分野なので効果は限定的と思われます。テクノロジーについては合理的なものであれば導入プロセスを検討します。

「平凡で庶民的な暮らしこそが真の幸せである」と考えております。
人間学に於いては、中間層の占める割合が圧倒的に高いので大衆迎合主義として標準的なサービスを３６５日安定供給することをモットーにしております。
「経営者が満足する施設であってはならない」
「職員が満足する職場環境でなければならない」
「職員が満足する施設であることが、入所者の方々の最適な居住空間を得ることとなる」
これからも、飾ることなく自然体で、大切な職員と共に歩み続けたいと思います。

理事長　平瀬戸　茂光